WINEP

-植物鉄栄養研究会-


NPO法人
19生都営法特第463号
転載希望時は連絡先まで

必見! 第3版 アグロエコロジー 持続可能なフードシステムの生態学

Date: 2024-05-09 (Thu)

「アグロエコロジー
持続可能なフードシステムの生態学」
スティーヴン・グリースマン著
村本穣司・日鷹一雅・宮浦理恵 (監訳)
アグロエコロジー翻訳グループ(訳)
(農文協刊)

第一部 アグロエコロジー序論
第1章 農業の抜本的変革という課題
第2章 農業生態系の概念
第二部 植物と環境の非生物的要因
第3章 植物
第4章 光
第5章 温度
第6章 湿度と降雨
第7章 風
第8章 土壌
第9章 土壌中の水
第10章 火
第三部 より完全な個生態学的視点
  第11章 生物的要因
  第12章 環境複合態
  第13章 従属栄養生物
第四部 系レベルの相互作用
  第14章 農生態系における個体群生態学
  第15章 農生態系における遺伝資源
  第16章 作物群集における種の相互作用
  第17章 農生態系の多様性
  第18章 攪乱、遷移と農生態系管理
  第19章 農生態系の中の動物
  第20章 農生態系のエネルギー論
  第21章 景観の多様性
第五部 持続可能性への移行
  第22章 生態学に基づく管理への転換
  第23章 持続可能性の指標
第六部 持続可能なグローバル・フードシステムの実現
  第24章 農業・社会・アグロエコロジー
  第25章 フードシステム再構築における文化と地域社会
  第26章 持続可能な農生態系から持続可能なフードシステムへ


コメント1:
この本は18cmx26cmという大判の509頁にもわたる大著です。この本の翻訳者の一人である村本穣司さんから寄贈を受けたものです。
村本さんは1996年にカリフォルニア大学サンタクルーズ校の本著書の著者であるグリースマンの下で薫陶を受けられました。現在この大学でアグロエコロジーの指導者として特別職を与えられて指導に当たっておられます。

Dr. Joji Muramotoは、土壌科学者/農業生態学者としての32年間のキャリアを通じて、主任研究員または共同PIとして外部助成金を1100万ドル以上確保し、数多くのフィールドベースの研究プロジェクトを実施し、39の査読付きまたは招待論文または書籍の章を発表しました。

彼が東京農業大学からアメリカの大学に留学するときには、小生が推薦状を書いた記憶があります。母親につれられて千葉県の三芳村という有機農業の現地に、幼いころから通っており、それが今、このようにアグロエコノミーの旗手として活躍されておられることに、感慨を覚えております。

コメント2:
日本では、福岡正信さんの「わら一本の革命」やハワードの「農業聖典」などが、小生の若いときの有機農業研究の指針になったものですが、この本「アグロエコロジー」はその時から比べて、よりグローバルな視点を持った、素晴らしい著作となりました。著者はまだご存命とのことです。大学の学生や研究者ばかりでなく、現場の農業者にとっても非常にわかりやすい記述法になっていると思います。おそらく長い歴史に残る必読文献になることでしょう。

photo