亜鉛と鉄系肥料の使用は、2種類の小麦品種の成長特性、生産性、穀粒品質を改善する

亜鉛と鉄系肥料の使用は、2種類の小麦品種の成長特性、生産性、穀粒品質を改善する

Application of Zinc and Iron-Based Fertilizers Improves the Growth Attributes, Productivity, and Grain Quality of Two Wheat (Triticum aestivum) Cultivars

Muhammad Bilal Hafeez , Yasir Ramzan, Shahbaz Khan, Danish Ibrar, Saqib Bashir, Noreen Zahra, Nabila Rashid, Majid Nadeem, Saleem ur Rahman, Hira Shair, Javed Ahmad, Makhdoom Hussain, Sohail Irshad, Abdulrahman Al-Hashimi, Alanoud Alfagham and Zeng-Hui Diao
　　
Front. Nutr. 8:779595. doi: 10.3389/fnut.2021.779595
　　　
亜鉛と鉄で2つの小麦栽培品種を農学的バイオ強化を通して、隠れた飢餓（微量元素の不足）の影響を最小にすることを目指して、2017-2018と2018-2019の小麦耕作シーズンの間に広大な圃場実験を行った。
2つの春用パン小麦栽培品種：Zincol-16（Znに効率的な）とAnaj-17（高収率可能性だがZnの効率が悪い）について、若干の成長特性（草丈、分げつ、穂長、その他）、生産性と品質に対する影響を研究するために、亜鉛（ZnSO4 10kg/ha）、鉄（FeSO4 12kg/ha）または両者の組合せで土壌処理した。
亜鉛と鉄または両者の併用を行わない区をそれぞれの対照区とした。
穀物の最大のZnとFe含有量は、ZnとFeのみの単独使用区において改善された。
穀粒中のCaのより高い濃度が、ZnとFeの併用区において観察された。澱粉含量は、Feの単独使用区で最大であった。ZnとFeの単独や併用は、湿性グルテン含量を減らした。
最大のタンパク質含量は、Anaj-17の対照区で記録された。
Zincol-16は、Anaj-17と比較して最大イオン濃度、澱粉含量と湿性グルテンを生産した。
収量と成長特質はZnまたはFeの単独使用区と比較して併用区で有意（p < 0.05）に向上した。この併用区は、最大収穫高指数で最高生物学的および穀物収量であった。
栽培品種Anaj-17が、成長と収量特性に関して比較的敏感であることがわかった。
　　
今回の研究の結果は、ZnとFeの併用がパン小麦粉栽培品種の最高収量と上質の穀粒（より多くのZn、Fe、Ca、澱粉とより少ないグルテン濃度）を生産することを示した。

鉄と亜鉛の土壌処理による2種類の小麦品種の穀粒中の亜鉛と鉄の含量